11 酒見の岩屋  版画  昭和61年度5年生 大家直樹

 

 

 松ケ下が見えてきた時、家来の一人が急に熱にうなされ苦しみ出しました。

 やむなく酒見の岩屋に舟を着け冷たい水を探させ、山の岩間を抜けてコンコンと湧き出る畔ケ谷内(くろがやち)の水を見つけました。

 家来はこの水を美味しそうに飲みましたが、これが最後でした。

 弁慶はそこにあった石を打ち砕いて墓を作りました。

 この墓石は、今は県道の石垣の上に移されています。